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辺見庸 「もの食う人びと」を読みながら食育を考える2


辺見庸・著 「もの食う人びと」 (角川文庫)を読んでいます。

毎日、数分だけの読書タイムなので、なかなか先へ進めませんが、
印象的なエビソードが書かれていました。

もの食う人びと (角川文庫)

フィリピンの先住民族、アエタ族の話です。
アエタ族は、ピナトゥボの山中で昔ながらの生活をしていましたが、

ピナトゥボ火山の大噴火で故郷を追われ、
下界、つまり文明社会に暮らすようになりました。

アエタ族は、山が与えてくれる自然の恵みだけを受け取り、
自然そのままの生活を続けていたのです。

それが、避難所での暮らしは、救援物質に寄るところが多くて、
缶詰や粉ミルク、インスタントコーヒーなど加工物の食事をすることに。

アエタ族の食生活は大混乱してしまいました。
すんなり受け入れられる人、受け入れられない人さまざまでしたが、

急激な文明化に、先祖代々続いてきた食文化が変化してしまったのです。

長老のカバリクさんは、ネスカフェの味が気に入って、
飲まないではいられない味になってしまったとのこと。

コーヒーは嗜好品ですから、やみつきになりますよね。
私もそうなので、理解できますけれど、

芋やパナナなどの自然の味ばかり食べていた舌が、
インスタントコーヒーの味に馴染んでしまったというのは、
なんとなく複雑な気もします。

また、お酒を飲む習慣がなかった彼らでしたが、
若い男達の中にはお酒を飲むものも出て、トラブルをおこす者もいたり、

新しい食文化と、古い食文化が混ざり合う過程で、
新しい習慣が出てきたりもします。

食というのは、置かれている環境に大きく左右されるものなのですね。

アエタ族の話とはちょっと違いますが、

日本も、明治時代に西洋文化が入って来て、食生活に大きな変化がありました。

食文化は、そのまま流されてしまうと変化してしまうもの。
上手に変化を受け入れながらも、守っていかなくてはいけないのだなと思います。

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